EV充電器設置需要マップの説明

都内における充電設備の普及促進を目的として、各統計データや住宅地図データを基にEV充電器設置需要マップを作成しました。

本マップは、令和6年度時点で入手できる最新の各統計データ等を用いて都内におけるEV充電器の利用需要と立地優位性を推計し、地図上に可視化したものです。

EV充電器の需要エリアを統計データから推計したものであることをご理解の上、EV充電器の設置に向けた検討の参考として、ぜひご利用ください。

※ EV充電器の実際の需要を保証するものではありません。

EV充電器設置需要マップについて

(1) 提供するマップ

  1. ① 総合マップ
    EV充電器の利用需要と立地適正の両方を相対的に評価したマップ
  2. ② 利用需要マップ
    EV充電器の利用需要を相対的に評価したマップ
  3. ③ 立地優位性マップ
    EV充電器の立地適正を相対的に評価したマップ

の3種類を作成しました。
それぞれ、都全体図、区部全体図、市町村部全体図、区市町村ごとの拡大図を作成しています。

マップ作成地域 提供するマップ
都全体
  1. ① 総合マップ
  2. ② 利用需要マップ
  3. ③ 立地優位性マップ
区部全体
市町村部全体図
区市町村拡大図(島しょ地域を含む。)

(2) 利用需要ランクと立地優位性ランク、総合ランクの算出

都内全域を500mメッシュ(全9,484メッシュ)に区分し、それぞれのメッシュごとのEV充電器の利用需要ランクと立地優位性ランクを、統計データを基に算出しました。
総合ランクは、算出した利用需要ランクと立地優位性ランクを基に算出しました。

利用需要ランクの算出

利用需要ランク(合計点)
= 車両交通量データ(点数)+ 夜間人口データ(点数)+ ガソリンスタンド数データ(点数)

表:利用需要ランクの算出結果
合計点 利用需要ランク メッシュ数
0点 0 1,559
1点以上〜3点未満 1 3,128
3点以上〜5点未満 2 1,090
5点以上〜7点未満 3 1,257
7点以上〜9点未満 4 1,232
9点以上〜 5 1,218

利用需要ランクの凡例

  • 5
  • 4
  • 3
  • 2
  • 1

立地優位性ランクの算出

立地優位性ランク(合計点)
= 商業施設データ(点数)+ 変電所の位置情報データ(点数)― 公共用充電器のコネクタ数データ(点数)

表:立地優位性ランクの算出結果
合計点 立地優位性ランク メッシュ数
1点未満 0 3,603
1点以上〜3点未満 1 977
3点以上〜4点未満 2 1,052
4点以上〜5点未満 3 1,053
5点以上〜7点未満 4 1,639
7点以上〜 5 1,160

立地優位性ランクの凡例

  • 5
  • 4
  • 3
  • 2
  • 1

総合ランクの算出

総合ランク
= 利用需要ランク + 立地優位性ランク

総合ランクは、利用需要ランクと立地優位性ランクの合計点から算出しました。
合計点に応じて色分けし、利用需要ランク2以下は着色なしとして、地図上へ可視化しました。

表:総合ランクの算出結果
総合ランク メッシュ数
3 11
4 75
5 254
6 446
7 695
8 791
9 874
10 561

総合ランクの凡例

総合ランク

(3) 利用需要ランクと立地優位性ランクの評価指標

各統計データを都内の全9,484メッシュ(500mメッシュ)ごとに集計しました。集計後、メッシュごとにEV充電器の利用需要を示す利用需要ランクと、充電器の設置場所の優位性を示す立地優位性ランクの2軸で分析し、各ランクの点数を5段階で付与しました。

各データの評価指標のレンジ区分は、東京都全域を相対的に評価する観点から、レコード数均等手法(各レンジのメッシュ数がほぼ均等になるように分類する手法)を採用しています。

利用需要ランク
使用統計データ 評価指標
車両交通量データ(台)

車両交通量が多いほど、充電利用が見込まれる可能性が高い場所と判定する要素として使用しました。

データ範囲 点数
1台以上〜10,000台未満 1
10,000台以上〜40,000台未満 2
40,000台以上〜70,000台未満 3
70,000台以上〜100,000台未満 4
100,000台以上〜 5
夜間人口データ(人)

人口が多いほど、充電利用が見込まれる可能性が高い場所と判定する要素として使用しました。

データ範囲 点数
1人以上〜1,000人未満 1
1,000人以上〜2,000人未満 2
2,000人以上〜3,000人未満 3
3,000人以上〜4,000人未満 4
4,000人以上〜 5
ガソリンスタンド数
データ(件)

施設数が多いほど、充電利用が見込まれる可能性が高い場所と判定する要素として使用しました。

データ範囲 点数
1件 1
2件 2
3件 3
4件 4
5件以上〜 5
立地優位性ランク
使用統計データ 評価指標
商業施設データ
小売店舗の売場面積(㎡)

売場面積が大きいほど、公共用駐車場が併設され、充電器の設置可能性が高く、電力系統が強化されている可能性が高いため、立地適正が高い場所と判定する要素として使用しました。

データ範囲 点数
1㎡以上~500㎡未満 1
500㎡以上~1,000㎡未満 2
1,000㎡以上~2,000㎡未満 3
2,000㎡以上~3,000㎡未満 4
3,000㎡以上~ 5
変電所情報
変電所からの距離(km)

変電所からの距離が遠いほど、電力供給工事の長期化や工事費負担金が発生する可能性が高いため、変電所からの距離が近いほど、コスト優位性が高く立地適正が高い場所と判定する要素として使用しました。

データ範囲 点数
0.5km未満 5
0.5km以上~1km未満 4
1km以上~2km未満 3
2km以上~3km未満 2
3km以上~4km未満 1
公共用充電器の
コネクタ数データ(口)

既設充電器のコネクタ口数が多いほど、新設としての立地適正が低い場所と判定する要素として使用しました。

データ範囲 点数
1口 1
2口 2
3口 3
4口以上8口未満 4
8口以上〜 5

(4) 分析に使用した統計データの出典

利用需要ランク
使用統計データ 評価指標
車両交通量データ(台) 株式会社ゼンリンデータコム「混雑統計Ⓡ 」
都内全域に対し、500mメッシュ単位で1年間(令和5年4月1日~令和6年3月31日)の平均交通量を取得し、取得したデータから、GPSの位置情報を利用して、自動車で移動しているものを抽出して分析しました。
ただし、GPSの位置情報取得数が少数であることから統計量としての交通量データがない場合があります。
夜間人口データ(人) 2020年度国勢調査データ
ガソリンスタンド数
データ(件)
株式会社ゼンリン(令和6年3月データ)
立地優位性ランク
使用統計データ 評価指標
商業施設データ
小売店舗の売場面積(㎡)
株式会社食品速報「日本スーパー名鑑ポイントデータ 」(2023年度版)
変電所情報
変電所からの距離(km)
株式会社ゼンリン(令和5年10月~令和6年10月データ)
※区市町村ごとにデータ発行月が異なりますが、作成時点の最新データを使用して分析しました。
公共用充電器の
コネクタ数データ(口)
株式会社ゼンリン(令和6年3月データ)